ゼブラゾーンの意味を勘違いしている人が多い
「ゼブラゾーン」のことを勘違いしている人が多いようです。
ゼブラゾーン(導流帯)は、車両の安全かつ円滑な走行を誘導するために道路に引かれている表示であって標識ではありません。
ゼブラゾーンの走行が交通違反に該当するといわれていますが本当なのでしょうか。
ゼブラゾーンとは
ゼブラゾーンの正式名称は「導流帯」といい、その定義は以下の通りです。
ゼブラゾーン(導流帯)は、車両の安全かつ円滑な走行を誘導することを目的として、道路に引かれている区画線のこと
具体的には直進車が誤って右折レーンに進入しないように設置されています。
ゼブラゾーン設置の対象となる道路は以下の通りです。
- 交差点が広すぎる場合、交差点を通行する車両の位置が不安定になりやすくなって交差点の処理能力が低下したり、これに起因する交通渋滞や交通事故が発生するおそれがある道路
- 交差点が変形、複雑なために車両の交錯が多くて、これに起因する交通渋滞や交通事故が発生するおそれがある道路
- 車線数が減少する場所、道路の形状や交通状況から見て安全かつ円滑な走行を誘導する必要があると判断される道路
基本的には右折レーンの手前に設置されますが、道路の左端に設けられることもあるようです。
ゼブラゾーンの走行
自動車学校で「ゼブラゾーンに進入してはいけない」と指導されたことを覚えていますか?
しかし道路交通法では、ゼブラゾーンに進入することは禁止されていないし走行したことによる罰則もありません。
ゼブラゾーンの走行が交通違反に該当すると思われているのは、自動車学校による指導が原因のようです。しかし実際にはゼブラゾーン走行は違反・違法ではなく、走ったとしても一切おとがめなしになります。
ただし車の通行をより誘導した場所や、走行すると危険と判断される場所には、ゼブラゾーン上にガイドポストが設置されて物理的に車の進入を防止しています。
ゼブラゾーンって、極力侵入しないようにしてたけど、大きな勘違いをしてた。この事故での過失割合は、Aが70%なんだって。 pic.twitter.com/FKafw1z9OI
— おでまる (@odemaru) 2017年8月2日
ゼブラゾーンと安全地帯の違い
安全地帯とは「路面電車に乗降する人や歩行者の安全確保のために設けられた部分で、車両の進入を禁止している場所」のことをいいます。ゼブラゾーンと似た模様をしているので混同している人がいるかもしれません。
ゼブラゾーンと安全地帯は囲んでいるラインの色で判別できます。白線のみで書かれているのがゼブラゾーンで、ゼブラ模様の周りを黄色のライン囲んでいるものを安全地帯と覚えておきましょう。
もちろん見た目だけでなく、意味合いそのものが明確に違います。
こんばんは!日産レンタカーです(╹◡╹)
「ゼブラゾーン」
実はここの上は走行していいんです❗️法律でも定まってないし、罰則もなし☝🏻教習所等で避けなければならないと教わった方もいるのでは❓🚗ちなみに黄色い線でシマシマを囲った「安全地帯」はもちろん侵入してはいけませんよ☝🏻 pic.twitter.com/SLgJq35DfR— 日産レンタカー (@nissan_rentacar) 2017年11月14日
ゼブラゾーン上の交通事故
前段にもありましたが、ゼブラゾーン上で交通事故を起こすと過失割合に影響を及ぼす可能性があります。
ゼブラゾーンを通ったことによって不利になることもあるし、その逆もあるようです。
あくまでも過失割合に影響を及ぼす程度の話ですが、事故を起こせば双方が良い結果にはならないので安全運転を心がけて事故を起こさないようにしていきましょうね。
自動車学校でゼブラゾーン走行禁止を指導している背景には、「車両が通行することで白線が消えてしまうことを防ぎたい」という意図があるといわれています。ゼブラゾーンを走行しても違反にはなりませんが、みだりに進入しないように気をつけた方が良いのかもしれないですね。