駐車違反の車にぶつけたときの責任はどちらが悪いのか【罰則】

違法駐車している車であってもぶつけた側に過失責任が生じる

駐車禁止区域に停めてある車は迷惑極まりない存在ですが、もしぶつけてしまったら当然弁償しないといけません。

相手が駐車違反をしているのに責任がないというのは納得できない話ですが、ぶつけた側に非があるのは間違いありません。

駐停車している車にぶつけたときの過失割合

駐車中や停車中の車にぶつけてしまったときの過失割合は、基本的に100対0でぶつけた側に非があると判断されます。邪魔な駐車違反車両であってもぶつけたらダメということです。

ちなみにぶつけた車の運転手には前方注意義務違反が科せられます。

駐停車している車に過失はないのか

いかなるときも駐停車車両側の過失がゼロになるわけではなくて、以下のような場合は駐停車車両の過失が問われることになります。

  • 駐停車禁止区域に停めていたとき
  • 雨天や霧で見通しが悪いとき
  • 夜間に街灯がない場所に駐停車していたとき
  • 夜間にハザードランプを点けずに駐停車していたとき
  • 追い越し車線や幅員が狭い道路に駐停車していたとき

このような場合は駐停車車両にも事故の過失が問われることになります。しかしぶつけた車の過失を上回ることはなく、結局はぶつけた車のほうが悪くなってしまいます。

なお全面駐停車禁止の高速道路の場合は、駐停車車両側の過失割合が高くなることを理解しておきましょう。

違法駐車している車にぶつけて逃げたらどうなるのか

違法駐車している車にぶつけて、そのまま立ち去ってしまったらどうなるのでしょうか。

これは当然「当て逃げ」になってしまい、安全運転義務違反2点と危険防止措置義務違反5点の合計7点が加算されて一発免停になります。

さらにひき逃げとなると逮捕の対象です。罰則は5年以下の懲役または50万円以下の罰金で違反点数は35点加算、3年以上運転免許の取得不可となってしまいます。

違法駐車車両にぶつけた事故の場合、100対0でぶつけた側が全面的に悪くなることはありませんが、過失割合が高くなることを覚悟しておきましょう。

事故を起こしたときは決して逃げたりせずに警察に通報して、誠実に事故の相手と交渉して解決を図るように努めましょう。


たとえ駐停車違反の車にぶつけたとしても、道路交通法の違反と物損事故は分けて考える必要があるということです。停止している車や物にぶつかった場合、基本的にぶつけた側が悪くなることを理解しておきましょう。