2日間で10万人近い観客動員を記録する日本一人気があるカーレース
日本国内で最も人気のあるカーレースが『スーパーGT選手権』です。
ゴールデンウィーク中に富士スピードウェイで開催された第2戦では、2日間で延べ10万人近い観客動員を記録。世界的にも大注目を集めているのがスーパーGTです。
出典:http://supergt.net/pages
スーパーGTに参戦している車両は市販車を基に改造した(GT500は全くの別物ですが)レーシングカーで争われ、フォーミュラカーとは全く違うマシンが高速でバトルを展開するシーンやレースの面白さに人気の秘密があるようです。
スーパーGTは『GT500クラス』と『GT300クラス』の2つのカテゴリーが混走によりレースが行われ、クラス別で順位を競います。
GT500クラス
出典:http://supergt.net/pages
レクサス・ホンダ・日産の3社がメーカーの威信をかけ、事実上のメーカー対決の様相になっているのが『GT500クラス』です。
GT500クラスのマシンは550馬力程度の2L直4直噴ターボエンジンを搭載し、市販車をベースとしたカウルを纏っていますが、中身は完全なるレーシングカーです。
実際に市販のレクサスRC Fや日産GTRをGT500クラスのマシンと並べると全くの別物ですし、ホンダNSX CONCEPT-GTも市販のNSXがベースとはとても思えないシルエットになっています。
かつてのシルエット・フォーミュラの再来とも言われるGT500クラスですが、マシン特性やコーナリングスピードがほとんどフォーミュラカーと同じなため、スーパーフォーミュラの現役ドライバーがステアリングを握っているチームが大半です。
GT500クラスのマシンはフロントウィンドウの上端が白色、透明のヘッドライトカバー、白地に黒い数字で表紙されるゼッケンで識別できますが、そもそもスピードも見た目のGT300クラスマシンとは全然違うので一目で分かるでしょう。
GT300クラス
出典:http://supergt.net/pages
元々は『GT300』の名の通り300馬力制限であったGT300クラスですが、FIA-GT3規格に沿う形になったため現在では450~550馬力程度とGT500クラスと大差ないパワーが与えられています。
『JAF-GT車両』『FIA-GT3規格』『GT300マザーシャシー』3つの規定が混在している参加車両は多彩で、10車種を超える迫力がGT500クラスより面白いと言われることもあります。時にはフェラーリやポルシェがプリウスに抜かれるという通常では考えられないレース展開を見れることも人気の一端です。
プライベーターのためのレースと言われた GT300クラスですが、最近ではプロ化や開発費用の高騰化が問題視されています。GT300クラスのマシンはフロントウィンドウの上端が黄色地の帯、黄色のヘッドライトカバー、黄色地に黒い数字で表紙されるゼッケンで識別できます。
独走を許さないのがスーパーGTの特徴
出典:http://toyotagazooracing.com/jp/supergt/about/
スーパーGTではレース成績上位車に、順位に応じたウエイトハンデを次戦に課すルールがあります。これにより連続で上位入賞することが困難になり、特定のチームが独走することを抑制し、シリーズ全体を通して順位が変動しやすくなっています。
スーパーGTにタイヤを供給しているメーカーは『ブリヂストン』『ヨコハマ』『ダンロップ』『ミシュラン』の4社です。こちらでもメーカー間の戦いが熾烈になっています。
ドライバー、車両メーカー、タイヤメーカー、そしてチームの総合力が問われるスーパーGTレース。あなたもぜひサーキットで観戦してみましょう。
スーパーGTの面白さは最後まで分からない緊迫したレースにありますが、ドライバーとの交流やレースクイーンの存在などのエンターテイメント性も魅力のひとつです。モータースポーツ好きやクルマ好きだけでなく家族で楽しめるのがスーパーGTです。