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高圧洗浄機で洗車する人が増えている
洗車目的で高圧洗浄機を買う人が増加中です。
ケルヒャーを始めとするいろんなメーカーから販売されている高圧洗浄機ですが、お手頃な価格になってきたことも人気の要因です。
しかし高圧洗浄機の本来の目的は建物の壁や窓、床などを洗浄することです。洗車に使う場合には注意しておきたいポイントがあります。
出典:https://www.kaercher.com/za/home-garden/high-pressure-cleaners.html
高圧洗浄機は万能ではない
高圧洗浄機を洗車に使うことは可能です。洗車用の別売りアダプターが販売されていますし、洗車用に特化したセット商品もあります。しかし高圧洗浄機を使えばどんな汚れでも落ちるとは限りません。
高圧洗浄機は、高圧噴射される水の力を利用して汚れを落とします。水圧が強くなるほど汚れがよく落ちる仕組みです。
そのため塗装がもろくなった車に高圧洗浄機を使うと、塗装がはがれてしまうことがあります。
自分で取り付けたドレスアップパーツやアフターパーツが吹き飛ばされる可能性はあるし、ステッカーやデカール類がはがれてしまうこともあります。
車の状態によっては高圧洗浄機の使用が適さないことがあるので注意しましょう。
高圧洗浄機が威力を発揮する汚れは、泥や虫などの『飛び出た汚れ』です。これらの汚れは水圧で簡単に吹き飛ばすことができます。
飛び出た汚れの洗浄こそが高圧洗浄機の得意分野といえるでしょう。そのためオフロード走行後のドロドロになったボディやタイヤハウス内の泥汚れ、下回り洗浄に高圧洗浄機は最適です。
しかし水アカや黒染みなどを高圧洗浄機で落とすことはほとんど不可能です。これらは洗車後に専用の水アカ落としやコンパウンドなどで除去しないときれいになりません。
高圧洗浄機を使うときには水圧だけに頼らず、場合によっては手洗いを併用することで効率よく洗車することができます。
高圧洗浄機は使う場所や地域で選ぶ
高圧洗浄機には動力が3種類あり、使う場所によって最適なものを選ぶ必要があります。
電力周波数を選ばず安価なユニバーサルモーター
『ユニバーサルモーター』を使用する高圧洗浄機は電力周波数を問わないタイプです。
出先での使用や引っ越した場合も周波数を気にせずに使えます。安価な点もメリットですが、後述するインダクションモーターよりも性能が劣ります。
作動音が静かで高性能・長寿命なインダクションモーター
『インダクションモーター』は電力周波数を選ぶので東日本(50Hz)と西日本(60Hz)をまたいで使用することができません。
そのため引っ越しが多い人などには不向きといえます。インダクションモーターのメリットは、モーターの作動音が小さくて高性能な点です。モーターが長寿命な点も見逃せません。
長く使いたい人にはこちらのインダクションモータータイプがおすすめです。
電源が取れない場所で使うならガソリンエンジン式
洗車場所に必ず電源があるとは限りません。そんなときには電源不要な『ガソリンエンジン式』がおすすめです。
エンジン式のデメリットとして音がうるさい点がありますが、それを上回るほどの高い水圧で汚れを強力に吹き飛ばします。
高圧洗浄機は予算と性能のバランスで選ぼう
高圧洗浄機は水圧が高くなるほど価格が高くなります。同じ価格帯で比較するなら水圧が高い方を選び、インダクションモータータイプを選択することで優れたコストパフォーマンスを実現できます。
別売りアクセサリーにも気を配りましょう。最初から必要なものはセット商品で購入する方が、あとから買い足すよりもずっとお得です。
見落としがちなポイントが『ホースの長さ』です。アルファードやエルグランドなどのミニバンでは最低10メートル以上の高圧ホースがないとルーフ洗浄に間に合わないかもしれません。
セダンや軽自動車なら7~8メートルあれば足りますが、実際に洗車場所で距離を測定してから選ぶようにしましょう。
テレビなどのCMを見ると、高圧洗浄機はどんな汚れでも一発で落ちると思ってしまいます。しかし実際には得意・不得意な汚れがあるので、手洗い併用が必要なことを知っておきましょう。いつもコイン洗車場で洗車している人は、高圧洗浄機を1台購入した方が長い目で見るとはるかにお得です。