車が燃える原因についての質問
そもそも燃料を燃やしているので、途中の配管などに不具合が生じると簡単に火が点くことがあります。
燃料系統やエンジンオイル系統のトラブルは炎上を起こしやすい
高級車が炎上したりトラックが燃えたりすると、車の炎上事故がニュースになることがあります。
特に最近は新しい車が燃えるニュースが多く、古い車ならまだしもなんで新しい車が燃えるのか疑問に思う人も多いかもしれません。
しかし車はガソリンや軽油、エンジンオイルといった大量の可燃物を抱えながら走っているので、ちょっとした不具合があると結構簡単に燃えてしまうのです。
車が炎上する理由
車はタンクに溜められた燃料をエンジンに送り、急速燃焼させたパワーを利用して走ります。燃料タンクとインジェクション(燃料噴射器)は金属やゴムのパイプで繋がれており、途中に設けられた燃料ポンプで燃料を送り出しています。
この金属やゴムでできた燃料パイプに亀裂が生じると、燃料が漏れだしてエンジンやマフラーなどの高温部分や電気的な火花などで引火して車が燃えてしまいます。
現在の車はキャブレターの時代とは比較にならないほど燃料に高圧を掛けてエンジンに供給しています。そのためちょっとした配管の割れや亀裂が生じると、燃料が漏れるというより『噴射』してしまうのです。
もちろん燃料系の配管は高圧に耐えられる材質や構造をしていますが、何年も使われた配管は硬化や割れが発生しやすくて、定期的な点検・交換を怠っていると車が燃えだすリスクが一気に高まってしまいます。
また、燃料だけではなくエンジンオイルが出火原因になることがあります。オイルパンとエンジンブロックの繋ぎ目や、オイル配管などから漏れたオイルがマニホールドやマフラーに降りかかると出火することがあります。
にじみ程度の漏れならそれほど神経質になる必要はありませんが、あまりにもエンジンオイルの減りが激しい時には漏れを疑ってみましょう。
車の炎上を防ぐには定期的な点検と部品交換が大切
国産車の場合はゴム製品の寿命が長いので10年毎の交換で問題ないケースが多いですが、輸入車の場合は数年に一度の交換が必要になる車種が存在します。
定期的に12ヶ月点検や24ヶ月点検をディーラーや整備工場で受けていれば、部品交換も定期的に行われるのでそれほど心配する必要はありません。
しかし定期点検を受けず、車検は格安車検やユーザー車検と、しっかりとした点検・整備を受けてない車が多くなった昨今ですので油断は禁物です。
乗用車の定期点検実施割合は40%ほどしかありません。公道を走行している車の、実に60%が定期点検を受けていないことになります。
格安車検にしてもそうですが、少しの費用を惜しむことで大きな事故に繋がる確率が高くなります。節約も大切ですが安全最優先でいきましょう。
車は大量の可燃物を積み、燃やしながら走るので炎上することは避けられないリスクです。しかし、しっかりとした点検や整備でリスクを減らすことは可能です。余談ですが、居眠り運転しそうになったら背中にガソリンを背負っていることを思い出してください。きっと目が覚めますよ。