雹(ひょう)の被害は広範囲に渡りやすいので損害が拡大しやすい
最近は日本でも大粒の雹(ひょう)が降るようになりました。
雹が降ったときに心配なのが、「車のボディの凹み」です。ゴルフボール大の雹が車に降り注いだらボディ一面がボコボコになってしまいます。
思った以上に深刻な被害を被る可能性が高い雹での損害には自動車保険が使えるのでしょうか。
出典:https://worldhailnetwork.com/
雹が降ったらまずは車のボディを確認
運悪く車に雹が降り注いだときには、車を洗車した後に明るい場所でボディを入念に確認しましょう。特に注意したいのがボンネット、ルーフ(屋根)、トランクなどの平らで面積が広い部分です。
凹みは一目で分かるとは限らないので、色々な角度から凝視しましょう。背が高いミニバンなどでは脚立に乗る必要があります。もし一箇所でも凹みが見つかったらボディ全体に被害が及んでいる可能性は高くなります。
軽い凹みであれば簡単に直せるだろうと思いがちです。しかし雹による被害は広範囲に渡ることが多く、修理箇所が拡大するので修理金額が高騰する可能性が高いのが特徴です。
無数に凹みがあるときにはボンネット、ルーフ、トランクなどを新品パネルに交換、その他の部分も修復した上で全塗装となることがあり、こうなると修理金額が100万円を超えることも珍しくありません。
雹による被害が意外と深刻になりやすいことが分かって頂けたと思います。
※自動車はルーフパネルを交換すると事故車(修復歴アリ)扱いとなってしまい、買取や下取り査定にかなり影響してしまいます。最悪のケース以外はルーフパネルを交換しないのが普通です。
ボンネットやトランクなどの交換は影響しません。
雹による被害は車両保険が使える
雹による被害は『飛来中または落下中の他物との衝突』に該当するので、車両保険に加入している場合は補償が受けられます。
対応できる車両保険は『一般車両保険』と『エコノミータイプ(車対車+A)』です。
参考記事:車両保険は必要?加入した方がいいの?
+Aが付いていない車対車の車両保険や車両保険未加入の場合は、残念ながら自腹での修理になります。
※車対車+Aの『+A』とはアクシデントのAです。 車同士の補償にプラスして盗難や災害などのアクシデントも補償してくれる保険です。
雹による被害で車両保険を使うと等級が1つダウンし、『事故あり』割引率が1年間適用されてしまい翌年の保険料がかなり高くなってしまいます。そのため修理をする前に必ず見積もりをもらうようにしましょう。
また、免責分の金額は自己負担となります。
免責とは設定金額を超えた額から保険を適用することができ、例えば免責金額が5万円なら5万円を超えた分の修理代を保険で負担してくれます(すなわち5万円は自己負担となる)。
雹による被害は単純な傷の修理とは違って、広範囲で大規模な板金塗装になることが多くなります。大規模な修理になるので、修理金額が高額になります。
そのため1等級ダウンや事故あり割引、免責の負担を受け入れても車両保険で直すほうがお得になるようです。
近年では今までの常識が全く通用しない災害が多発しており、どの地域に住んでいてもいつ災難に遭うか分かりません。
雹による被害も同様で、もしその場にいたら避けられないものです。そんなときのために車両保険の存在が頼りになってきます。
自動車保険に車両保険の付帯を検討するときには自動車保険一括見積もり請求サービス(➤➤➤自動車保険見積もりのインズウェブ)を利用すると最大20社の見積もりが最短5分で分かります。
自分に合ったサービス内容や保険料などを検討して保険会社を選びましょう。
車を運転中にゲリラ的に雹が降ってきたら逃げることはまず不可能でしょう。ゴルフボール大の雹が降ることも珍しくなくなっています。雹による被害はたとえ短時間であっても壊滅的なダメージを負うことがあるので、車両保険加入など日頃からの備えが大切です。