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世界一過酷な耐久レースがニュルブルクリンク24時間耐久レース
ドイツのニュルブルクリンクで開催される『ニュルブルクリンク24時間耐久レース』は1970年にスタートした世界一過酷な耐久レースです。
『GPコース』と『北コース』を連結した1周約25kmにも及ぶ長いコースを使い、特に北コースの荒れた路面や次々と現れるコーナーがマシンに与える影響は大きく、完走することすら難しいレースとしても有名です。
出典:http://nurburgring.jp/special/column/vol3/
ニュル24時間レースには、メーカー系ワークスやプライベーターを問わず多くのチームが参加して、2007年には228チームのエントリーがあったほどです。2016年度は全クラスで160台が参加しましたが、ル・マン24時間レースが60台に満たない参加台数であったことからも、ニュル24時間の規模の大きさが想像できますね。
ニュルブルクリンク24時間耐久レースに参加する日本車
ニュル24時間レースには多くの日本車が参加しています。ここでは2016年大会に参加した日本車を見ていきましょう。
日産 GT-R NISMO GT3
出典:http://www.nissan-motorsports.com/JPN/RACE/2016/GT3/index.html
総合優勝を狙えるSP9クラスには、Nissan GT Academy Team RJNからGT-R NISMO GT3がエントリー。総合11位で2016年大会を終えています。
TOYOTA CH-R Racing
出典:http://toyotagazooracing.com/
TOYOTA GAZOO Racingからは、SP2TクラスにエントリーしたTOYOTA CH-R Racingが参戦。市販前の開発モデル、それもハッチバックではなくクロスオーバーでの参戦で注目を集めました。こちらは総合84位、クラス3位に入賞しています。
LEXUS RC
出典:http://toyotagazooracing.com/
同じくTOYOTA GAZOO Racingから参戦のLEXUS RCは、SP3Tクラス唯一のFRマシンです。昨年度よりパワーアップしたマシンで期待がかかりましたが、ミッショントラブルにより惜しくもリタイヤで終えています。
SUBARU WRX STI
出典:http://www.subaru-msm.com/2016/nbr/
2015年大会でSP3Tクラスを制覇したSUBARU WRX STIは、Audi TT RS 2.0とレース序盤から激しいバトルを展開。残り3時間でAudi TTがクラッシュした後は、順調にラップを重ねて見事SP3Tクラス2連覇(総合20位)を達成しました。
LEXUS RC F
出典:http://toyotagazooracing.com/
TOYOTA GAZOO RacingからSP-PROクラスにエントリーしたLEXUS RC Fは、中盤に発生した駆動系トラブルがありながらもクラス優勝(総合24位)を獲得しています。
2016年のニュル24時間レースは、大雨や雹という異常気象に見舞われましたが、多くの日本車が完走して優秀さを示しています。市販車に近いマシンが多数参加するニュル24時間レースに今後も注目ですね。
テレビゲーム『グランツーリスモ』でもお馴染みのニュルブルクリンクですが、「北コースを1周すると一般道を800km走行したのと同じくらいのダメージを受ける」と言われるほどマシンには過酷なコースです。2016年はその過酷さに加えて、天候急変による大雨・雹と悪条件が重なった中で、SUBARU WRX STIが達成したSP3Tクラス2連覇には敬意を示したいですね。