中古車探しでは見せかけの「おとり在庫」に注意
中古車販売店ではインターネットや雑誌、チラシなどの広告で営業活動を行っていますが、悪質な営業方法として「おとり在庫」とよばれるものがあります。
明らかに相場とかけ離れた販売価格の中古車を見つけたときは、おとり在庫を疑ったほうがいいかもしれません。
おとり在庫とは
おとりとは誰かを誘い寄せるために仕組まれた見せかけの物のことです。
中古車の場合は人気車を低価格で販売しているように見せかけて、実際は在庫がないというのが一般的な方法です。
おとり在庫の広告を見て来店した客には、タッチの差で売れてしまったと説明して別の在庫車をすすめるのが典型的なやり方です。
おとり在庫にだまされない方法とは
スーパーのチラシなどを見て目玉商品に飛びつく人はおとり在庫に要注意といえます。そのような心理状態にある人は、おとり在庫で宣伝するような中古車販売店にとって絶好の鴨になりやすいからです。
中古車はスーパーで売っている卵と違って1台しかない1点ものです。格安中古車を見つけて我先にと大勢の客が販売店に押しかけても購入できるのはひとりです。そしてその一人の客が購入すれば、この件は終了です。
おとり在庫で宣伝するような中古車販売店はそのようなことを承知の上で、店に多くの客を呼び込むためにおとり在庫を設定するのです。
もしあなたが広告で見つけた格安車に興味があって中古車販売店に見に行ったとします。そこで店員から「申し訳ありませんが、つい先ほど売れてしまいまして、もしよければこちらの車はいかがでしょうか?」などといわれたらその販売店では買うべきではありません。
中古車はスーパーで売っている野菜と違って、買ったお客がすぐに持ち帰れるものではありません。もし本当に、ついさっき売れたのなら、その車はまだ店内にあるはずだからです。
おとりではなくて実際に存在する格安車だった場合
では実際にお店に行ったら格安車が展示されていたときはどうでしょうか。この場合はおとりとはいえませんが、別の問題が出てくる可能性があります。
中古車は相場を基に価格を付けて流通させています。その車の程度に対して極端に相場とかけ離れたプライスが付けられた中古車は、何らかのトラブルを抱えていると判断したほうが賢明でしょう。
未使用車や高年式・低走行車で極端に安い価格設定の中古車には要注意です。
中古車は安さだけを追い求めて選んでいると、トラブルに巻き込まれやすくなってしまいます。価格だけでなく、販売業者の信頼性を重視して選ぶことが大切です。おとり在庫は巧妙に仕掛けられることが多くあり、見破ることが難しいので引っかからないように注意してください。