自分の駐車場に無断駐車されたときにどうしたらいいのか
仕事や買い物から帰ってきたら自分の駐車場に他人の車が停められている。いわゆる無断駐車ですが困りものですよね。
無断駐車する人間の神経を疑ってしまいますが、怒りに任せて車に危害を加えたり強行移動でもさせたら逆にこちらが犯罪者になってしまいます。
ここでは私の実体験も交えながら、無断駐車されたときの対策・対処法をお話ししていきます。
出典:http://matome.naver.jp/odai/2139553599488996001
無断駐車の解決はその車の運転手次第という不服さ
契約している月極駐車場や自分の敷地内に無断駐車されたときに思いつくのが無断駐車の迷惑を知らせる『張り紙』です。
『無断駐車禁止!』『罰金5万円払え!』などの文句を書いて貼りたくなりますが、運転手が戻ってこない限り張り紙に気付くことは無いし、見張りがいなければ剥がして逃げるので効果はほとんどありません。
もし張り紙をするときには「ワイパーに挟む程度」にするべきです。車に接着剤などで貼り付けると、器物損壊で訴えられる可能性があります。粘着テープによる貼り付けもできれば止めたほうがいいです。
罰金についても、無断駐車した時間に対して妥当な損害賠償金でなければ受け取ることはできません。
例えば数時間無断駐車されて「罰金3万円払え」というのは恐喝罪に当たることがあるので注意しましょう。そもそも罰金という言葉は使うべきではありませんね。
相手の車に落書きをしたり、タイヤロックを付けたりレッカー車を呼んで移動させたりするのも止めましょう。
『自力救済』といって自分の土地や契約している駐車場に無断駐車してるから何をやってもいいとはならないからです。同様に無断駐車の車両が動かせないように前後左右を塞いだり、駐車場から出れないようにするのもNGです。
ここまで見ても分かるように、無断駐車された側は非常に弱い立場です。
無断駐車をどかせて自分の車を駐車場に停められるようになるのは、無断駐車した運転手次第というのが分かると思います。非常に不合理な話ですが自分が悪者にならないためには、やられ損を受け入れるしかないようです。
無断駐車で警察に動いてもらう方法とは
無断駐車で困るのが、長時間に渡って駐車場を占拠されてしまい自分の車を駐車する場所が無くなったときです。
1~2日程度ならコインパーキングに停めておくこともできますが、1週間も1ヶ月も無断駐車されたらかなり支障が出てしまいます。
放置された車の持ち主と連絡を取って車を移動させるように求めたいところですが、放置車のナンバーを頼りに所有者を割り出す必要があります。
しかしこれがかなり面倒な手続きで、運輸支局に出向き『ナンバープレートの表記内容』『車の放置場所』『放置されている期間』『見取り図』を記入し放置者の写真を添えて『登録事項等証明書』の交付してもらうことで放置者の所有者・使用者住所氏名が分かるようになります。
ただしこの手続きを専門知識がない一般人が行うことはかなり厳しいので、専門家に依頼する必要があるかもしれません(当然費用が掛かります)。
無断駐車や放置車両で警察は動いてくれないのか
警察に連絡して調べてもらうにも、個人間の問題は民事不介入を理由に動いてもらうことは期待できません。公道上の無断駐車なら駐車違反でレッカー移動なり対処してくれますが、私有地では基本的に警察の力を借りることはできません。
しかし理由次第では「刑事事件」ということで警察が動かざるを得ない状況にすることが可能です。
ひとつは車庫証明を偽っている可能性があることに対しての捜査依頼。自動車は保管場所が定められており、別の場所で保管している場合には取締の対象になるからです。
もうひとつは『不法占拠』や『住居不法侵入』による捜査依頼。これは賃貸契約駐車場の契約者が行うことはできず、その土地の所有者が警察に連絡する必要がありますが効果は抜群です。
自分の土地に不法侵入した放置車両があり、業務(もしくは生活)に支障が出ているので捜査してもらいたいと警察に電話するだけですぐに調べてくれます。
実は私自身が月極駐車場の所有者であり、当方経営の契約駐車場に無断駐車の報告が入ったときには、全て警察に『不法占拠』の電話を入れて調査してもらっているからです。
多いときには半年に1件くらいの割合で無断駐車の報告がありますが、全て不法占拠捜査依頼で所有者が判明し、連絡が取れ次第運転手に車を移動してもらっています。
もし賃貸契約駐車場の契約者の方で無断駐車に困った場合には、駐車場の経営者(不動産や管理会社でななくその土地のオーナー)に連絡して、警察に不法占拠捜査依頼をしてみましょう。もちろんナンバーを外された放置車両でも有効な手段です。
無断駐車に対する対処は、怒りに任せた行動に出ても何も解決しないばかりか、逆に加害者になってしまう可能性があります。冷静になって行動し、警察という最大の権力を上手く利用して無断駐車に対抗しましょう。