車のタイヤをインチアップするにはどうしたらいいのか
車のドレスアップで真っ先に考えるのが『タイヤのインチアップ』です。
タイヤをインチアップすると、見た目が良くなるだけでなく走りにも影響してきます。そもそもタイヤのインチアップとはどのようなことなのでしょうか。
出典:http://www.mr-tireman.jp/
タイヤ外径を変えずにリム径を大きくするのがインチアップ
車種により最適なタイヤ外径は決まっているので、タイヤをインチアップするときには外径が変化しないように注意する必要があります。
インチアップとは、タイヤの外径を変えずに偏平率を下げて、リム径を大きくすることを言います。タイヤの側面には225/60-16のような表示がありますが、225がタイヤ幅を表し、60が偏平率、16はホイール外径を表しています。
現在225/60-16のタイヤを装着していて、ワンランクインチアップするときには225/55-17のタイヤと17インチのホイールに交換すれば同じ外径・幅のままインチアップすることができます。
インチアップと同時にタイヤ幅を太くするときには、ホイール幅やインセットの変更、車体などの干渉を考慮する必要があります。
タイヤ幅(ホイール幅)とインセットの選択には車種ごとに相当のノウハウが必要なの、で安易にタイヤ幅を太くすることはおすすめできません。
タイヤをインチアップしたときのメリットや注意点は?
タイヤをインチアップするとタイヤの厚みが薄くなりハンドリングや乗り心地などが変化します。
- ハンドリングに対する反応が良くなる
- コーナリングやブレーキング性能が向上する
- 乗り心地が悪くなる
- 走行ノイズがうるさくなる
タイヤの変形やたわみが少なくなるので、ハンドルを切ったときの応答性が良くなります。
タイヤの厚みが薄くなることで、タイヤの変形が減少してコーナリングやブレーキングでの安定性が向上します。
タイヤによるショック吸収性が少なくなるので、乗り心地が固くなって人によっては不快に感じることがあります。
タイヤ内に充填される空気量が少なくなるので、ロードノイズがダイレクトに車内へ届きやすくなって走行音が大きくなります。
タイヤをインチアップするときの注意点
タイヤをインチアップするときにはサイズに注意しないと、思わぬトラブルを引き起こしてしまいます。
- タイヤ外径は純正タイヤに合わせる
- 車体との接触や干渉、フェンダーからのはみ出しに注意
- タイヤには負荷能力があるので注意しよう
タイヤをインチアップするときには、外径が純正の標準タイヤに近くなるサイズを選ぶようにしましょう。10mm程度の上下なら問題ないですが、大きく違うサイズのタイヤを装着すると、スピードメーターに誤差が生じたり、車体に干渉したりすることがあります。
インチアップと同時にタイヤ幅を太くする場合には、車体との接触や干渉に注意が必要です。静止状態で接触していなくても、サスペンションが作動したときやハンドルを切ったときに干渉することがあります。しっかりと調べたうえでサイズを決めましょう。タイヤがフェンダーからはみ出すと、違法改造車扱いとなって公道を走れなくなるので要注意です。
タイヤのサイズごとに支えられる重さの規定があります。インチアップするときには、純正の標準タイヤを下回らないようにする必要があります。特に最近流行のアジアンタイヤを装着するときには注意が必要です。
見た目や走りが良くなるタイヤのインチアップはドレスアップの定番ですが、サイズに注意して選ばないと車を傷めたり、最悪の場合はタイヤをバーストさせることもあります。特にネットショップやオークションでタイヤを購入するときには、しっかりとシミュレーションしたサイズのタイヤを購入するようにしましょう。
タイヤのインチアップは車イジリの王道ですが、極端に偏平率を低くしたタイヤを装着すると、ホイールが傷みやすくなったりタイヤの値段が高くなるなどのデメリットがあります。適度なインチアップで乗り心地や財布に優しいタイヤを選びましょう。