車の運転でもっとも緊張するのが坂道発進
上り坂を走っているときに、目の前の信号が赤に変ってしまい「止まりなくないなー」と思ったことがないでしょうか。いつまでたっても坂道発進が苦手なドライバーが多くいますよね。
自動車学校の教習でも坂道発進に悩まされている生徒がほとんどかもしれません。
そんな苦手意識が抜けない坂道発進のコツを紹介していきましょう。
出典:http://techcenter.mercedes-benz.com/en_IN/hillstart_assist/detail.html
坂道発進のコツ
MT車でもAT車でも坂道発進をスムーズに行うコツは「サイドブレーキ」を上手に使うことです。
サイドブレーキを使って停止することで、エンストをしたりズルズルと後退してしまう確率がグッと小さくなります。
MT車の坂道発進のコツ
MT車の坂道発進が苦手という人は、フットブレーキを使って停止させたら、サイドブレーキをしっかり引いて停車状態にしてみましょう。
サイドブレーキをしっかりと引いていれば、フットブレーキを離しても車が後退しないので発進操作だけに専念できます。
発進時の操作は、
- クラッチを踏んでギアをロー(1速)に入れる
- 少しアクセルを踏んでエンジン回転を上げる(タコメーターがあれば2000回転ぐらいを目安にして、うなるほどアクセルを踏んではいけない)
- クラッチをゆっくり戻していき、エンジン音が少し鈍くなったらサイドブレーキをゆっくり解除していく
コツとしては、STEP3の「サイドブレーキをゆっくり解除していく」ことです。ゆっくりと解除することで、アクセルの踏み込みが足りなければ踏み足す余裕が生まれます。
サイドブレーキを一気に解除してしまったら、坂の勾配とアクセルの踏み込み量が合っていない場合は車が後退してしまうのであわててしまいます。
MT車の坂道発進のコツは「サイドブレーキをしっかり引いて停車」と「発進するときはサイドブレーキをゆっくり解除する」この2点です。
AT車の坂道発進のコツ
AT車の場合はフットブレーキを踏んだまま坂道で停車する人が多いと思います。
勾配が緩い坂ならまったく問題ありませんが、急な坂の場合はフットブレーキを解除した瞬間に車が後退してしまうことがあります。
これはクリープ現象だけでは間に合わないときに起こる現象ですが、予期せぬ後退でとっさにアクセルを踏むと急発進して非常に危険です。
クリープ現象についてはこちら
AT車でも勾配が急な坂道では、サイドブレーキを併用して停車することをおすすめします。
発進時にゆっくりサイドブレーキを解除していけば、車が後退してもあわてずに対処できるからです。
坂道でのエンストの原因・対処法とは
坂道でエンストしたときの原因はMT車なら半クラッチ操作がヘタだったり、アクセルの踏み込み不足によることがほとんどです。
しかしAT車の場合は、車のメカニズムに起因することがあるので要注意です。
AT車はエンストしない構造になっているので、坂道発進でエンストした場合はエンジンやトランスミッション(変速機)にトラブルが発生している可能性があります。
AT車の坂道発進でエンストしたら、速やかにディーラーか整備工場に連絡して点検してもらいましょう。
坂道発進が苦手になる原因は「MT車のエンスト」と「車の後退」が怖いからです。サイドブレーキを掛けて車を確実に停止しておけば心配事がひとつ減るので、発進操作に専念できるようになります。まずは平らで安全な場所で何度か練習してから、坂道でサイドブレーキを使ってみましょう。