アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

アルミホイールのガリ傷を自分で直せるのか

車を縁石に寄せすぎたときに「ガリガリッ」という鈍い音が聞こえると、頭の中は「あー、やっちまった」感でいっぱいになってしまいます。

特に高価なアルミホイールにガリ傷をつけてしまったときの精神的ダメージは相当なものです。リムが歪むほどひどい傷なら安全面を考えても業者に修理を依頼するべきですが、軽いガリ傷ならDIY(自分)で補修することも可能です。

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

浅いガリ傷をつけたときの補修方法

塗装面をこすった程度の浅いガリ傷なら比較的簡単に目立たなくすることができます。もしホイールの色が「シルバー」ならソフト99から発売されている「ホイール貼るだけシート」を使うのがおすすめです。

ソフト99 ホイール貼るだけシート

 

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

ホイール貼るだけシートの手順

ガリ傷の上からそのまま貼ってもいいですが、キレイに補修するなら少し手間を掛けてあげましょう。

1.ホイールの傷をなめらかにする

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

ガリ傷がなめらかになるように耐水サンドペーパー(紙ヤスリ)で少しずつ削っていきます。このときガリ傷の周囲にマスキングテープを貼っておけば余計な傷を増やさないですみます。

2.ガリ傷の上にシートを貼る

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

ガリ傷の表面がなめらかになったら汚れや油分を落とします。次にシートを貼っていきますが空気やシワが入らないように、ていねいに貼ってください。

色が合わないときはカッティングシートやタッチペン、プラカラーを使う

ホイールの色がシルバー以外のときは、近似色のカッティングシートを貼る方法があります。カッティングシートはホームセンターや文具店、100均などで入手可能です。

シールを貼った感じが気に入らない人はガリ傷をなめらかにした後に、タッチペンなどで塗装してから水研ぎ、磨きをすればほとんど分からなくなります。

ホイールの色が特殊なときはプラモデル用塗料から探せば近い色が見つかると思います。プラモデル用塗料は色数が豊富な上、混ぜればいろんな色が作れるので便利です。

目立つホイールのガリ傷はアルミパテを使って補修する

軽い補修程度では直せないあきらかに分かるガリ傷をつけてしまったときは、アルミパテを使った補修方法でかなりのレベルまで直すことができます。

※これから紹介する補修方法は誰でもできるとは限りません。ある程度の知識と技術が必要で、未熟な方が行うと傷を悪化させる可能性があります。実行する場合は自己責任で行ってください。

アルミパテを使ったガリ傷の補修方法

アルミパテを使ったガリ傷の補修は時間が掛かるので、作業時間に余裕を持って行ってください。車からホイールを外して室内で作業をしたほうが、よりていねいに仕上げることができます。

ガリ傷の補修に必要なもの

・アルミホイール用アルミパテ

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・シリコンオフ

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・洗剤やスポンジ

・マスキングテープ

・古新聞紙

・耐水サンドペーパー(200番~2000番程度を番手違いで数枚必要)

・金工ヤスリ

・コンパウンド

・塗料

ガリ傷の補修手順

1.ホイールを洗ったらマスキングをする

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

まずはホイールとタイヤをていねいに洗います。ホイールの裏側や細部も念入りに洗いましょう。
洗浄・乾燥させたらガリ傷の周囲にマスキングテープを貼っていきます。タイヤとホイールの間はマスキングテープを隙間なく貼りますが、その他の部分はガリ傷より少し大きめにマスキングしていきます。

2.下地を作る

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

ガリ傷にささくれ立った部分があれば金工ヤスリで整えます。次に200番程度の耐水サンドペーパーに水を付けながらガリ傷表面を研磨していきます。

このとき注意するのは削りすぎないことです。ガリ傷が消えるまで削ったら完全に削りすぎです。あくまでアルミパテの付きをよくするための研磨なので、表面を馴らす程度で充分です。傷はアルミパテで埋めるので残っていても問題ありません。

下地ができたら洗浄して削り粉を落として、乾燥後にシリコンオフを吹いて脱脂します。脱脂が不充分だとアルミパテがはがれてしまうので入念に行ってください。

3.アルミパテを塗る

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

アルミパテは2液混合タイプなので、主剤と硬化剤の比率を守りながらよく混ぜておきます。混ぜ終わったアルミパテをガリ傷の上に塗っていきますが、最初は傷に擦り込むようにパテを押し込んでいきます。はがれを防止するために、できるだけ傷の目にパテが入り込むように塗ってください。

ガリ傷がパテで埋まったら、さらにアルミパテを塗って盛り上げておきます。ホイールを横から見て周囲のリムより2~3ミリ高くなるまでパテを盛っておきます。

アルミパテが塗れたらマスキングテープをはがして、4~5時間(冬季はさらに長く)乾燥させて固まるのを待ちます。できれば一昼夜放置すると安心です。

4.アルミパテを研磨する

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

アルミパテの周囲に再度マスキングテープを貼って、余計なところに傷がつかないよう養生します。

400番程度の耐水サンドペーパーを平らな木などに巻いて、水をつけながらアルミパテを研磨していきます。

ある程度平らになったら耐水サンドペーパーの番手を上げていき、1000番程度で仕上げるようにします。手で触って周囲との境が分からなくなれば研磨終了です。

5.塗装して仕上げる

アルミホイールのガリ傷を自分で補修する方法

最後に塗装して仕上げます。塗装前には洗浄と脱脂を忘れないようにしましょう。周囲との色の違いはボカシ剤を吹くと分かりにくくなります。

最後に1500番~2000番程度の耐水サンドペーパーに水を付けながら塗装面を軽く研磨して、コンパウンドで磨けば完成です。

ガリ傷をつけてしまうとガッカリしてしまいますが、ある程度器用な人なら自分で直すことが可能です。業者に修理を依頼すると費用と時間が掛かるので、できる人はぜひDIYにチャレンジしてみてください。

なお、アルミパテで修理したホイールのタイヤを交換するときは、DIYで補修したことをタイヤ店に告げるようにしましょう。タイヤレバーが当たるとパテがはがれてしまうので、補修箇所が分かるように写真を撮っておくとタイヤ交換時に役立ちますよ。

近年の乗用車は標準でも40、45といった扁平率を持つタイヤが増えているので、ホイールにガリ傷をつける率が高くなっています。レイズなどのホイールに替えているとガリ傷がとても目立ってしまうので、できるだけ早く直してあげてください。