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信号待ちでヘッドライトを消すドライバーがいる理由はなぜか
信号待ちをしていると、対向車や隣の車がヘッドライトを消して待機していることがあります。周囲の車がヘッドライトを消すとなんとなく自分も消さないといけないのかなと思ってしまいますが、そもそも信号待ちでヘッドライトを消しましょうとはどこでも教わったことがありません。
信号待ちでヘッドライトを消す理由
それではなぜ信号待ちでヘッドライトを消すのか理由をまとめてみましょう。
昔の習慣の名残
昔の車はアイドリング時の発電能力に乏しかったために、バッテリー上がりを防止する意味で停車時にはヘッドライトを消すことが当たり前のように行われていました。
そのためベテランドライバーが、信号待ちでヘッドライトを消していることがあります。
ヘッドライトの寿命を伸ばすため
これも昔の車の名残です。昔のヘッドライトは切れやすかったので、寿命を伸ばすために停車時にはヘッドライトを消していました。
対向車がまぶしくないように
信号で停車中にヘッドライトを点けたままにしていると、対向車のドライバーがまぶしいだろうという思いやりで消すドライバーがいます。
これらが信号待ちでヘッドライトを消す主な理由ですが、昔からの習慣であったり、思いやりだったり、明確なルールがあってやっている行為ではありません。
現在の車はアイドリング時でも充分な発電能力があるのでヘッドライトを点けっぱなしにしていてもバッテリーが上がることはありません。むしろHIDやLEDライトが主流の現在では、点灯~消灯を繰り返しているとライトの寿命が短くなってしまいます。
対向車がまぶしくないようにヘッドライトを消す行為は、歩行者がヘッドライトの光で見えづらくなる蒸発現象を防ぐ意味を兼ねていると言われています。しかし発進時に点け忘れるというリスクが存在します。
さらにヘッドライトを消すと自車の存在を消すことにもなるので、まぶしいだろうという思いやりがかえって事故を誘発することがあります。
夜間にヘッドライトを消すのは厳密にいえば違反
道路交通法では『車両等は夜間(日没から日の出までの時間)、道路にあるときは前照灯・車幅灯・尾灯その他の灯火をつけなければならない』と定められており、夜間の道路上でヘッドライトを消す行為は交通違反になってしまうようです。
取締の対象になる可能性は低いかもしれませんが、ヘッドライトを消すこと自体が違法行為であることを知っておきましょう。
オートライトシステムの義務化によりヘッドライトは自動点灯の時代に
国交省は2020年4月以降に売り出される新型車から『オートライト』の装着を自動車メーカーに義務付けるように決定されました。
オートライトとは車に搭載されたセンサーにより明るさを感知、自動でヘッドライトをオン・オフする装置のことで、既にオートライトが搭載されている車種も存在します。
オートライトの中には手動でオン・オフをすることが可能なものがありますが、新基準以降は日中や停車時を除き、夜間やトンネルなどの暗闇を走行中は、強制的にヘッドライトが点灯されドライバーの意志で消すことができなくなります。
たとえ善意でヘッドライトを消したとしても、そのことにより事故を誘発してしまう可能性があることを充分に理解しておきましょう。海外では信号待ちでヘッドライトを消す習慣がありません。海外旅行先で運転するときにはヘッドライトを消さないようにしましょう。