ガソリンと軽油の価格が違うのはなぜか

ガソリンと軽油の価格差はなぜかという質問

レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油でそれぞれ値段が違いますが価格差が生まれる理由は何でしょうか?

 

価格差の大きな理由は税金の違いです。実はガソリンも軽油も原価はほとんど変わらないのです。

 

 

ガソリンと軽油の価格差の理由

ガソリンスタンドに行くとガソリンと軽油の値段が違うことに気づきますね。

ガソリンは軽油より原価が高いから価格差があると思っている人が多いようですが、実は原価そのものは大して差がないのです。それではなぜガソリンと軽油には値段差があるのでしょうか?

ガソリンと軽油の価格が違うのはなぜか

ガソリンと軽油の価格構成を比較

ガソリンと軽油がそれぞれどのようにして販売価格が構成されているか内訳を見てみましょう。

レギュラーガソリン小売り単価120円/Lのとき

  • 本体価格 54.77円
  • ガソリン税 53.8円
  • 石油税 2.54円
  • 消費税(8%) 8.88円

(本体価格+ガソリン税+石油税)×消費税1.08=レギュラーガソリン小売り単価120円/L

軽油小売り単価100円/Lのとき

  • 本体価格 60.33円
  • 軽油取引税 32.1円
  • 石油税 2.54円
  • 消費税(8%) 5.03円

(本体価格+石油税)×消費税1.08+軽油取引税=軽油小売り単価100円/L

この内訳を見てアレッ?と思われた方も多いでしょう。実はガソリンよりも軽油のほうが本体価格が高いのです。実際に外国では軽油のほうが小売価格が高いのです。

税金の差がガソリンと軽油価格の違いになる

先ほどの計算式ではガソリンよりも、むしろ軽油のほうが本体価格が高いことがお分かりかと思います。では、なぜ小売り価格でガソリンのほうが高いかといえば税金の差であることが分かります。

ガソリンと軽油で消費税を掛ける部分も異なっています。

ガソリンの場合

ガソリンを精製するときに掛かるガソリン税は商品価格の一部とみなされ、消費税の対象となる。

軽油の場合

軽油取引税は流通段階で課税される税のため、 消費税の対象とはならない。

このような理由から上記のような計算式になるそうです。簡単に言えば政治家の都合ですね。

軽油はトラックやバスなどで多く使われ、庶民の生活に直結するので税率を下げているようです。それでも軽油で40%近い税率(ガソリンなら54.4%)ですから、いかに高い税金を払っているのかが分かります。

なお、レギュラーガソリンとハイオクガソリンの価格差は単純に本体価格の違いです。

豆知識:ガソリンや軽油より安い灯油ですが、本体価格ではガソリンや軽油とほぼ同じです。

灯油にはガソリン税や軽油税のような揮発油税が掛かっていないので小売価格が安くなっています。このことからもガソリンや軽油で高い税金が掛かっていることが理解できますね。


暫定税率の廃止がうやむやになったり、二重課税の問題などガソリンや軽油に掛かる税金には不透明な部分が多くあります。生活には欠かせないガソリンや軽油なので、もっと納得のできる税金形態にしてもらいたいものです。