ハイオクとレギュラーで燃費に違いがあるのか

値段が高いハイオクを入れれば燃費が良くなるのか

ガソリンスタンドに行くと『ハイオク』と『レギュラー』があり、ハイオクのほうがリッター当たり10円程度高く売られています。

値段が高い方がなんとなくパワーが出て燃費が良くなりそうなイメージがあります。しかし実際に差があるのでしょうか。

レギュラー仕様車にハイオクを入れても燃費は変わらない

ハイオクとレギュラーでは、主にオクタン価が違います。

オクタン価とはノッキングを起こしにくい数値のことで、レギュラーオクタン価90前後、ハイオクオクタン価96以上と定められています。

※ハイオクとはレギュラーよりオクタン価が高い(High-octane)という意味です。

ノッキングとは異常燃焼のことで、ガソリンが正常に着火する前に自然発火してしまいエンジンにダメージを与えてしまいます。

オクタン価が高くなるほどガソリンに火が点きにくくなることでエンジンがノッキングを起こしにくくなり、圧縮比を上げられたり高回転を使えたりしてパワーを出しやすくなります。

パワーが上がるのであれば、レギュラー仕様車にハイオクを入れたらアクセルを踏まなくなるので燃費が向上すると考える人がいます。

しかし実際には体感できるようなパワーアップも燃費向上もありません。

レギュラー仕様車はレギュラーガソリンに適したコンピューター制御になっています。

ハイオクを入れても、点火時期をハイオク用にはコントロールしないのでパワーも燃費も変化しません。

むしろリッター当たり10円近く高価なので、仮に30L入れるとしたら300円の差が生じてしまい、お得ではないことが分かります。

ハイオク仕様車にレギュラーを入れると燃費が悪くなる

値段が安いからといって、ハイオク仕様車にレギュラーを入れる人がいます。

現在ではほとんどの車が電子制御エンジンなので、ハイオク仕様車にレギュラーを入れてもコンピューターが点火時期を補正するので壊れることはありません。

しかしレギュラーを使用することによりパワーダウンや燃費が悪化してしまいます。

レギュラーでパワーダウンした分アクセルを踏んでしまうことで燃費が悪化し、結局は燃料使用量が増えてしまうのでコスト的にはハイオクを入れたのと変わらなくなってしまいます。

いくら値段が安いからといっても『軽油』や『灯油』をガソリン車に入れてはいけません。

また軽自動車に『軽』だからという理由で軽油を入れてしまう人がいますが軽自動車はガソリン車です。

ガソリン車に少しでも軽油や灯油を混ぜてしまうと確実にエンジンが壊れるので、速やかにガソリンスタンドの店員に相談して処置してもらいましょう。

特にセルフスタンドでは多いミスです。気をつけてください。


レギュラー仕様車にハイオクを入れても値段が高いだけで燃費は変わりませんし、ハイオク仕様車にレギュラーを入れても節約にはなりません。やはりそれぞれに指定されたガソリンを入れることが、燃費だけでなく車にとっても優しいようです。