なぜ車のアクセルとブレーキペダルを踏み間違えてしまうのか
アクセルとブレーキペダルの踏み間違えによる事故が後を絶ちません。
しかしマニュアル車による踏み間違い事故はほとんどなく、オートマチック車ばかりで事故が発生しています。
AT車による踏み間違え事故はなぜ起きてしまうのでしょうか。
ペダルを踏み間違える原因とは
ご存知のようにAT車にはアクセルとブレーキの2つしかペダルがありません。
AT車は右足だけで発進~加速~停止の制御をしている特徴があります。通常時には何気なくアクセルとブレーキを踏みかえていますが、慌てたりパニックになるとペダルの踏み間違えが起こってしまうようです。
踏み間違えの事故は高齢者が多いのが特徴ですが、若者でも発生しているので注意が必要です。
発生状況を見ると道路上での発生は意外と少なく、店舗などの駐車場・パーキングエリアなどで発生しやすくなっています。
また、発進・後退時や車の移動時に事故が多く起きています。
ペダルの踏み間違えが起こる原因として考えられるのが思い込みです。自分はブレーキを踏んだつもりなのに車が加速してしまうと、想定外の動きに慌てたりパニックになります。
そしてとっさにアクセルを踏み込んで車を停めようとしてしまいます。運転手自身は正しくブレーキを踏んでいると思い込んでいるために、まさか加速するとは思っていないのでペダルの踏み間違えに気づかず事故を起こしてしまうようです。
バックのときには体をひねって後ろを見るので、ペダルの位置感覚がズレてしまうことがあります。
また、シフトレバーをRレンジに入れたつもりで後ろを向いて、アクセルを踏んだら前進してしまったという事故も発生しています。
このように思い込みだったり、慌ててしまったり、パニックになってしまうことがペダルを誤操作してしまう事故の原因です。高齢者だけではなく、誰でも起こりうる事故なのです。
アクセルとブレーキペダルの踏み間違えを防ぐ対策はあるのか
自動車メーカーでもペダルの踏み間違え事故を防止するために、衝突被害軽減ブレーキなどを開発して新型車に搭載するようになりました。
しかしこのような先進安全技術でも100%事故回避をしてくれるわけでなく、根本的な操作は運転者自身に委ねられています。
そこで運転者ができる踏み間違え防止策を考えてみると、
- 正しい姿勢で運転する
- 発進や後退の際には必ず確認し慎重に行う
- スマホなど携帯電話に気をとられない
AT車だと無意識に運転姿勢を崩してしまうことがありますが、正しいペダル操作をするためには姿勢を良くすることが大切です。
車が動き出すときに踏み間違え事故が多く発生しています。発進や後退するときにはペダルやシフトレバーの位置をしっかり確認して、思い込みで操作しないようにしましょう。
発進操作中に携帯電話などの操作が加わると、どうしても注意力が散漫になってしまいます。カーナビやオーディオ操作にしても同様です。これらは車が停止しているときに触るようにして、発進時や走行中には触らないようにしましょう。
全て当たり前のことのようですが、これらが守られていないために踏み間違え事故が起きています。
自分だけは大丈夫と過信せずに、基本を守って正しい運転操作を心がけましょう。慌てたりパニックにならないようにして、思い込みで車を操作しないことも大切です。
踏み間違え事故は高齢者だけの問題ではなく、車を運転する全ての人が起こす可能性があることを知っておきましょう。様々な安全技術が導入されていますが、それらはあくまでも補助なので過信せず確実な操作をしていきましょう。