時価額を超える修理費を補償する車両全損修理時特約【車両保険】

修理費用が車両保険価額を超過したときに役立つ車両全損修理時特約

車両保険の保険金は契約車両の時価額（車両保険価額）によって決定します。しかし車両保険価額を超えるような損害が発生した場合、超過分を自己負担しなければなりません。

そのようなときに役立つのが「車両全損修理時特約」です。

年式が古い車やプレミアがついた車などは、修理費用が車両保険金額を超過することが多々あるので、車両全損修理時特約を付帯しておいたほうが安心できます。

車両全損修理時特約とは、車の損害が車両保険の保険金を超えたときに差額を補償する特約です。

保険会社によって異なりますが、補償限度額は30～50万円です。

特約名に「全損」とついていますが、必ずしも廃車状態にならないと補償を受けられないとは限りません。修理費用が時価額（車両保険価額）を上回った場合も全損とみなされて適用となります。

車両全損修理時特約を付帯するには以下の条件があります。

・車両保険を付帯している
・保険始期日の属する月が初年度登録年月から25ヶ月を超えている

条件を見て分かるように新車の契約は不可です。ある程度年数が経過した車だけが付帯できます。

新車の場合は車両新価特約を付帯しておくのがおすすめです。車両新価特約を付帯しておけば新車価格の50%以上の損害が出たときに新車の再購入費用を補償してもらえます。

新車から数年経過したら車両全損修理時特約に切り替えましょう。

車両全損修理時特約は車の修理費用を補償する特約です。車を買い替えたり、廃車にするときは一切補償されません。

車両全損修理時特約を使って保険金を請求するときは、修理費用の見積もりや修理概況が分かる画像などの提出を求められます。

保険会社によっては事故日の翌日から6ヶ月以内に修理を終えるなどの期限が設けられていることもあります。

また次のようなときは特約を受けられません。

・無免許運転や酒気帯び運転による事故
・地震や噴火、津波による損害
・事故とは関係ない故障や修理
・詐欺や横領による損害

不正に保険金を請求すると詐欺罪に問われるので注意してください。

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この記事のライター：自動車保険サイト管理人「結城」
事故で全損になったら買い替える人には意味がないかもしれませんが、大切な車なので修理して乗りたい人にとって車両全損修理時特約は意味のある特約といえます。自分にとって有効な特約と判断したら付帯したほうがいいでしょう。