沖縄県の自動車保険が安い理由【沖縄科率】

なぜ沖縄県の自動車保険が安いのか

自動車保険は住んでいる地域(都道府県)によって保険料が違います。これは地域によって科率が異なるからです。

参考記事:自動車保険は都道府県別で保険料が違う【地域別科率】

なかでも沖縄県の保険料の安さは全国でも突出しています。これには沖縄県だけに適用される「沖縄科率」の存在が影響しているからです。

自動車保険が安くなる沖縄科率とは

沖縄県に住む人の自動車保険は、本土と比較して20%~30%も安いといわれています。ちなみに全国で一番保険料が高い地域は愛知県です。

全国で保険料が一番高い愛知県と、全国で最も安い沖縄県の差は約1.5万円ほどです。自動車保険は毎年払うものなのでこの差は大きいですね。10年なら15万円も違ってきます。

沖縄県の保険料が安い理由は「沖縄科率」が存在しているからです。 沖縄科率は任意保険だけでなく自賠責保険の保険料にも適用されているので、本土との保険料格差がますます広がっています。

なぜ沖縄科率が存在するのか

沖縄県に特別な科率が存在するのはなにか理由があるはずです。

一般的に言われている理由としては、

  • 人口に対して車の台数が少ない
  • 温暖な気候で雪が降らず事故のリスクが少ない
  • 車以外の交通手段がなくて車社会が優遇されている

これらがありますが、いまいち信ぴょう性に欠けるようです。

沖縄県の登録自動車台数は約76万台で全国27位です。1世帯当たりの保有台数は1.27台で、全国平均よりも高くなっています。車の台数が少ないという理由は当てはまらないようです。

沖縄県は北海道のような豪雪地帯と比べると、スリップ事故が発生する確率は低いはずです。そのあたりで地域別科率が抑えられている可能性はあります。

しかし平成24年度の交通事故発生件数は6,6697件と多く、事故発生件数がもっとも少ない鳥取県のおよそ5倍なので温暖な気候が明確な理由とはいえません。

また、車社会という点も本土なら田舎に行けば見られる状況なので、沖縄だけが特殊とはいえません。

沖縄県は任意保険の加入率が低い

沖縄県の任意保険加入率は52.9%で全国最下位です。

沖縄県の人は事故を起こしても保険を使わずに、当事者同士で解決する傾向があるといわれています。このような理由から、保険会社が沖縄県の任意保険の加入率を増やす目的で、地域別科率を低く設定しているようです。

沖縄県の自動車保険料も値上げ傾向にある

沖縄県でもっとも自動車保険加入者が多い大同火災が、2015年10月から保険料を平均10%の値上げに踏み切りました。これにより他の損保保険会社も追随しています。

また損害保険料算出機構が、2014年7月に沖縄県の参考純率を2割値上げしていることも影響しているようです。

自動車保険の保険料は年々値上がり傾向ですが、沖縄県も例外ではありません。しかし保険料が上昇しても全国最低水準なのは変わりないようです。

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この記事のライター:自動車保険サイト管理人「結城」
本土復帰前の沖縄県は自動車事故による死亡事故発生率が少ないために保険料が安い地域でした。しかし本土復帰のときに保険料を上げると沖縄県民に過大な負担を強いらせるとの理由で、保険会社が保険料基準の設定を優遇したことが沖縄科率の始まりといわれています。