利用率は低いがイザというときに役立つのが弁護士費用特約
自動車保険に付帯できる弁護士費用特約の存在に疑問を感じている人が多くいるようです。たしかにあまり使うことがない特約のように思えますね。
しかしイザというときに役立つのが弁護士費用特約です。
弁護士費用特約とは
弁護士費用特約とは示談交渉のときに弁護士を依頼した場合に、その費用を補償してもらえる特約です。
- 弁護士報酬
- 訴訟費用
- 仲裁、和解もしくは調停に要した費用
- 法律相談料
これらを限度額内で補償します。
弁護士費用特約がなくても保険会社の担当者が相談にのってくれたり、示談交渉も行ってくれます。ただし停車中に追突されたなどの「100%相手方の過失となる事故の場合」は話しが別です。
この場合、こちら側に過失がないので自分の自動車保険は使用せずに相手の保険で補償が行われます。そのために自分の保険会社に示談交渉を頼むことができないのです。
相手は保険会社ですが、こちらは個人ひとりです。普通の人であれば交渉は困難ですね。
そんなときに弁護士費用特約があれば、費用を負担することなく弁護士に示談交渉を依頼できます。弁護士だけでなく、司法書士や行政書士への依頼も可能です。
ちなみに弁護士費用特約だけを使っても翌年の等級には影響しません。
弁護士費用特約のメリットとは
ほとんどの保険会社が弁護士費用特約の上限を300万円としています。もし弁護士を依頼した場合、どのくらい費用が掛かるのでしょうか。
弁護士報酬は弁護士によって異なりますが、日本弁護士連合会が公開している交通事故賠償金の裁判例を見てみると着手金、報奨金合計の平均が80~90万円でした。
全体の15%ほどで報奨金が100万円を超えた例がありますが、裁判をおこさなければここまで高額にならないようです。
弁護士費用特約をつけたときの保険料は1,000~2,000円程度なので、このくらいの金額なら付帯する価値があるといえます。
自分ひとりで交渉する手間や大変さを考えれば、年間2,000円程度で弁護士に依頼できるメリットは大きいですね。
弁護士費用特約は保険会社によって内容が異なる
弁護士費用特約は、保険会社によって特約が使える条件が異なることがあるので注意してください。
たとえば対象となる事故が指定されていたり、物損では使えないことがあります。最近では各保険会社が横並びの内容になりつつありますが、同じ弁護士費用特約でも内容が違うことがあるので、よく確認するようにしてください。
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この記事のライター:自動車保険サイト管理人「結城」
訴訟費用を自分で捻出できたり、示談交渉ができる人なら弁護士費用特約は不要ですが、ほとんどの人は付帯しておいたほうがよさそうですね。火災保険や生命保険の特約ですでに付帯しているなどの特別な理由がない限り、万が一に備えて加入することをおすすめします。