交通事故の後遺症の種類によって損害賠償請求額が変わってくる
交通事故に遭って入院・手術したり、治療のために通院している期間に発生した損害は、傷害に対する損害賠償です。しかし治療後に後遺症が残ったときは、後遺症に対する損害賠償請求をすることが可能です。
後遺症の症状がどの種類に該当するのかは、自賠責法の付則や労働者災害補償保険法の付則で定められています。
交通事故による後遺症の種類
交通事故による後遺症には様々な種類がありますが、代表的なものは下記の通りです。
高次脳機能障害
症状例:認知障害・行動障害・人格変化など
脊髄損傷
症状例:呼吸麻痺・四肢麻痺・運動麻痺・自律神経障害など
関節の可動域の制限
症状例:骨の変形障害・関節の硬直・偽関節・神経麻痺など
上肢・下肢の損傷、機能障害
症状例:腕や脚を失ったり機能障害が残った場合など
やけど跡や傷跡など
交通事故で後遺症が残った場合の損害賠償
交通事故で後遺症が残った場合には傷害に対する損害賠償+後遺症に対する損害賠償を受け取ることができます。
傷害に対する損害賠償
治療費
交通事故で負った怪我の治療費や慰謝料を請求できます。
入院、通院費
付添看護費や入院雑費、交通費なども含まれます。
休業損害
休業損害は事故に遭う前の収入日数×休業日数で算出されます。
入通院慰謝料
入院のみの場合、通院のみの場合、入院または通院の場合に分類されていて、それぞれの日数に応じた慰謝料を請求できます。
後遺症に対する損害賠償
交通事故によって怪我をして、治療が終わったあとに残った障害が後遺症です。治療が終わるまでの損害が傷害による損害で、治療後の損害が後遺症による損害です。
後遺症に対する損害賠償は以下の4つが請求できます。
- 義足、義肢、義手、義眼などの費用
- 後遺症による逸失利益
- 後遺症に対する慰謝料
- 後遺症に伴う将来の治療費や介護料
後遺障害認定に疑問があるときは自動車保険会社に異議を申し立てて、自賠責保険後遺障害審査会の審査を受けることができます。
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この記事のライター:自動車保険サイト管理人「結城」
交通事故で後遺症が残るとその後の人生に大きな影響を与えてしまうので、損害賠償請求はしっかりと行うようにしましょう。後遺障害認定に少しでも疑問があるときは異議を申し立てて、納得のいく補償を勝ち取るようにしてください。