自動車保険の等級制度改定によって廃止された等級据え置き事故
2012年までは事故を起こして自動車保険を使ったとしても、等級据え置き事故と判断された場合は翌年の等級に変化がありませんでした。
しかし等級制度の改定によって、それまで等級据え置き事故と処理されていた事故は1等級ダウン事故と判断されるようになりました。
1等級ダウン事故とは
1等級ダウン事故に該当するのは、主に車両保険や身の回り品補償を使う事故になります。
1等級ダウン事故とは以下のような原因によるものです。
- 火災、爆発(飛来中または落下中の物との衝突、接触、転覆もしくは墜落によるものを除く)
- 盗難
- 騒じょう、労働争議に伴う暴力行為や破壊行為
- 台風、竜巻、洪水、高潮またはその他の自然災害による水没、浸水
- 落書きやイタズラなどによる契約自動車に対する直接の人為行為(契約自動車を運行中に生じた損害や他の自動車との衝突、接触によって生じた損害を除く)
- 飛来中、落下中の他物(飛び石、落石、ひょうなど)との衝突
- その他、偶然な事故によって生じた損害(他物との衝突、接触や契約自動車の転覆もしくは墜落を除く)
これらを見ると契約者に責任が無い、偶然な事故によって生じた損害が「1等級ダウン事故」に該当することが分かりますね。
無事故係数と事故有係数の割引率
1等級ダウン事故を起こすと事故有係数が適用されて保険料が上がる
等級 | 無事故係数(割引率) | 事故有係数(割引率) |
---|---|---|
7等級 | ||
8等級 | ||
9等級 | ||
10等級 | ||
11等級 | ||
12等級 | ||
13等級 | ||
14等級 | ||
15等級 | ||
16等級 | ||
17等級 | ||
18等級 | ||
19等級 | ||
20等級 |
この表は無事故係数と事故有係数の割引率を等級別に表したものです。
1等級ダウン事故を起こしても、翌年の等級が1等級下がるだけと簡単に考えてしまいがちですが、事故有係数が適用されるので保険料が大きく変わってきます。
上記の表を見ると、どの等級でも事故無・事故有で割引率が20%ほど違うことが分かります。また無事故であれば1等級アップして保険料が安くなっていたことを考えると、実質的には2等級分以上の保険料負担を強いられることになります。
1等級ダウン事故の場合は、保険を使わずに自腹で修理したほうが結果的に安くなることがあります。軽度な事故や損害のときは、修理代と翌年に上がる保険料を比較してどちらにするか決めたほうがよさそうです。
なお1等級ダウン事故で事故有係数が適用されるのは1年間だけです。その期間を無事故で過ごせば無事故係数に戻ります。
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この記事のライター:自動車保険サイト管理人「結城」
等級据え置き事故の廃止によって自動車保険は気軽に使えなくなりました。等級据え置き事故が廃止されて1等級ダウン事故になったのは保険会社の利益確保のためだといわれています。仕方ないこととはいえ、保険料アップは契約者にとって大きな負担になりますね。