車の暖房が効かなくなる原因はエンジン系統の故障かも

エアコンのトラブルは「冷えない」と「暖かくならない」の二つに大別されます。

家庭用のエアコンの感覚だとエアコンが壊れた=冷えないし暖かくならないと考える人が多いと思います。しかし車のエアコンは冷房と暖房で仕組みが異なるので、それぞれで故障箇所や原因が異なります。

冷房はクーラーガスで車内の空気を冷やす構造となっていますが、暖房はエンジンから放出される熱を利用して温風を発生させます。そのため暖房が効かなくなったときにはエンジン系統の故障が考えられるので、できるだけ早く修理しなければなりません。

車の暖房が故障して効かない・暖かくならない原因と修理費用

なぜエンジン系統が故障すると車の暖房が効かなくなるのか

車のエンジンが発生した熱は冷却水(クーラント)が奪い取って、ラジエターで熱を放出します。エンジンとラジエターの間にはサーモスタットがあって、冷却水の温度を一定範囲内に収まるようコントロールしています。

車の暖房はエンジンの熱で温まった冷却水の熱を利用して、車内の空気を暖める構造になっています。そのため始動直後のエンジンが冷えた状態で暖房が効かないのは問題ありません。

しかしある程度時間が経っても暖房が効かないときには、エンジンの冷却系統になんらかのトラブルが発生している可能性が考えられます。

暖房が効かなくなったときは

  • エンジンがオーバークールになっていて冷却水が熱くならない
  • 冷却水が減っていたり、詰まったりしていてヒーターまで循環していない

このようなトラブルが発生している可能性があります。どちらのトラブルでもヒーターの効きが悪くなりますが、エンジンの状態はオーバークールとオーバーヒートでまったく正反対です。

いずれにしても早急に修理しないとエンジンを壊してしまう可能性が高いトラブルです。

車の暖房が効かなくなったときの修理費用はいくらなのか

エンジンとラジエターの間にあるサーモスタットが壊れると、ヒーターの効きに影響を与えます。

サーモスタットが壊れると「開きっぱなしになる」か「閉じたまま開かない」のどちらかの状態になり、エンジンにはよくない状態です。

外気温が低い冬場にサーモスタットが開きっぱなしになると、冷却水の温度が上がらなくなってオーバークールが発生、暖房が効かなくなってしまいます。

また水温センサーが壊れたときも暖房の効きが悪くなることがあります。

サーモスタットや水温計がトラブルの場合は、それぞれ1万円程度の修理費用で収まることが多いようです。

冷却水の減りや漏れが原因だと修理費用が高くなる可能性がある

エンジンの冷却水は正常であれば基本的に減りません。もし冷却水が減っていたり、漏れが原因でヒーターの効きが悪くなったときは冷却系統に重大なトラブルを抱えている可能性があります。

たとえばラジエターやラジエターホースを交換したりヒーターコアをオーバーホールとなれば、それだけで5万円~の修理費用となってしまいます。もしエンジン本体に原因があれば修理費用はもっと高騰してしまいます。

車のエアコンは冷房が冷えないときは、クーラーガス補充などで急場をしのぐことができます。

しかしヒーターの効きが悪くなって暖房が機能しなくなったときは、すぐに修理に出さないとエンジンに重大な損傷を与えてしまうかもしれません。

冷房よりも壊れにくい暖房ですが、それだけに機能しなくなったときは大きなトラブルが発生したことを疑わなければなりません。なるべく早くディーラーや整備工場で診断してもらうようにしましょう。

車のエアコンが冷えないときの修理費用はこちらの記事を参考にしてください。

参考記事:車のエアコンが効かない・冷えないときの修理費用

ライター:モータージャーナリストを目指す「Harry」
専用系統がある冷房と違い、暖房はエンジンの冷却系統の一部です。そのため「暖房の効きが悪くなったけど放置しておこう」とはいかないことを覚えておきましょう。冬場に暖房を効かせながらエアコンを作動させている人がいますが、雨天時など湿度が高いときでなければエアコンを作動させる必要はありません。燃費が悪くなるだけです。
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