ヘッドライトの黄ばみをクリア塗装で対策する方法

目次

黄ばんだヘッドライトは恥ずかしい上に危険

新車のときはあれだけ透明だったヘッドライトなのに、数年経つと黄ばんできてしまいます。ヘッドライトは人間で言えば目にあたる部分なので、黄ばみがあるともの凄く目立ちます。

それに一生懸命に洗車してボディをピカピカにしても黄ばんだヘッドライトが台無しにしてしまいますし、光量が低下して夜間のドライブで見にくくなって危険です。

今回はヘッドライトがなぜ黄ばんでくるのか、対策はないのかを紹介していきます。

ヘッドライトの黄ばみをクリア塗装で対策する方法 part.1

ヘッドライトが黄ばむのはなぜ?

近年の車のヘッドライトは耐衝撃・耐候性に優れた『ポリカーボネート』という樹脂で作られています(事故の時に粉々に割れるのでガラスだと思っている人が多い)。

ポリカーボネートの短所としては、紫外線を浴び続けていると表面が劣化して黄ばんでくる点があります。紫外線による劣化で細かいヒビ割れが生じて、この傷に少しずつ汚れが堆積して黄ばみになってしまいます。

新車のときにはメーカーがレンズ表面にコーティングを施しているので数年程度は黄ばみを防止できますが、走行中の細かい砂塵や洗車での磨きで徐々にコーティングが剥がれて黄ばみが発生してしまいます。

ヘッドライトを磨くときの注意

最近ピカールコンパウンドなどで黄ばみ取りする人が多いようです。

しかしただ磨くだけだと黄ばみ防止コーティングを削り取ってしまい、黄ばみの進行を早めてしまうので逆効果です。

また、石油系溶剤が含まれた研磨剤を使用すると、ポリカーボネートに侵食して放射線状のヒビ割れを発生させたり割れやすくなるので注意しましょう。

ヘッドライトの黄ばみ対策とクリア塗装

車を車庫に入れたりカバーを掛けるなどをして保管することで、紫外線を浴びる時間が軽減できます。紫外線を浴びる時間が減ると大幅にヘッドライト黄ばみ発生率を下げることができます。

実際に私の経験ではボディカバーを掛けて屋外駐車していた車両で、10年経過しても全くと言っていいほどヘッドライトに黄ばみが発生しませんでした。

逆に青空駐車の車両だと新車から2年ほどで黄ばみが発生する例もありますので、いかに紫外線に当てないかがポイントのようです。

ヘッドライトが黄ばんでしまった場合には、黄ばみを研磨した後にクリア塗装をして黄ばみを防止する方法があります。

ヘッドライトのクリア塗装を専門に行う業者が増えてきたので依頼するのもいいでしょう。しかし業者へ頼むと高価なのが現実です。もしあなたが車イジリが好きなタイプなら、DIYでクリア塗装することもできます。

 

まずはヘッドライトの黄ばみを削り取る

ここでは『イサム エアーウレタン クリア』を使用して、ヘッドライトにクリア塗装する方法を紹介していきます。

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いきなりクリア塗装しても無駄なので、まずはヘッドライトに発生した黄ばみを除去します。

1.ヘッドライト周囲にマスキングテープを貼る

ヘッドライトの周囲にマスキングテープを貼って、塗装面などに傷が付かないようにします。もしくはヘッドライトを車から外すことができれば、外してから塗装しましょう。

2.ヘッドライトの表面を研磨

耐水ペーパーでヘッドライト表面を研磨します。耐水ペーパーの番手は1000番くらいからスタートすればいいでしょう。耐水ペーパー研磨時には必ず水を掛けながら作業を行います(空研ぎ厳禁)。

3.ヘッドライトを更に細かく研磨して洗い流す

1000番で研磨していて、掛けた水が黄色から白色に変化してきたら黄ばみが落ちた証拠です。次に耐水ペーパーを1500番に変えて研磨。最終的には2000番で研磨してなるべく研磨傷が残らないようにしましょう(水を掛けるのを忘れずに)。

ここで研磨傷が残ったままクリア塗装しても日中はキレイに見えますが、夜にライトを点灯させるとヘッドライト表面の研磨傷で光が乱反射してしまいます。

できるだけ研磨傷を除去するのがポイントです。研磨後は削りかすを洗浄して取り除きます。

これで前処理が完了しました。次はいよいよ塗装です。

 

ヘッドライトをウレタンクリア塗装する

まずは塗装前の養生作業をします。

1.ヘッドライト周囲に再度マスキング

ヘッドライト表面のみを露出させて、他の部分は可能な限りマスキングしてしまいます。ホームセンターなどで売っているビニールシートを使うと楽です。

注意:ウレタンスプレーは非常に飛散するので車のヘッドライト表面以外は全て覆うくらいの気持ちでマスキングしましょう。

2.シリコンオフで脱脂

ヘッドライト表面をシリコンオフなどで脱脂します。ブレーキクリーナーはポリカーボネートを侵食するので避けた方がいいです。

3.プライマー処理

下地となるプライマー処理をします。下地は『ミッチャクロンマルチ』を薄くスプレーして、1~2時間ほど乾燥させます。

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4.最後の仕上げ「ウレタン塗装」

いよいよウレタンクリア塗装です。おすすめは『イサム エアーウレタン クリア』です。

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なお、安いからと言って自動車補修用のラッカー系のスプレーは使用しないでください。後で悲惨なことになりますよ。

ウレタン塗装は1~2回薄く吹いた後、厚塗りを2~3回繰り返して、濡れたような表面になるまで塗料を厚塗りするのがポイントです(垂れる寸前まで)。もし垂れても乾燥後に研磨すれば大丈夫です。

⑤必要に応じて磨きや面出しをして仕上げます。なお、水研ぎするのは塗装後1週間以上経過後としましょう。

磨きは1000番の耐水ペーパーからスタートして、1500番2000番と上げていき、最終的にはコンパウンドで仕上げます。

ヘッドライトをウレタン塗装するときの注意点

  • 2液性のウレタンスプレーはその日に使い切ることが前提です。残ったスプレーは硬化するので後日使用することはできません。
  • 湿度が高い日にウレタン塗装すると白濁します。雨の日や雨上がり、梅雨時は避け、天気の良い日に塗装しましょう。
  • 上記の方法はあくまでも個人的な主観による作業内容です。真似をされた場合の失敗や損害などに対する補償は当サイトでは負いかねます。

ちょっと面倒ですが、DIYで処理すればかなり安上がりで済ませることが可能です。磨いても磨いても黄ばむヘッドライトに悩まされたらクリア塗装を検討してみましょう。


いくらキレイに洗車しても、ヘッドライトが黄ばんでいるとみすぼらしく見えてしまいます。かといって闇雲にヘッドライト表面を研磨するのはおすすめできません。専門の業者でクリア塗装してもらうのもいいですし、DIY好きなら自分で塗装してみるのもいいでしょう。塗装で面倒なのはマスキングですが、丁寧な作業により仕上がりに差が出たり、失敗する確率を減らすのもマスキング次第です。ウレタン塗装のコツは、風の無い湿度の低い日に作業して、垂れる寸前まで厚塗りすることです。一度クリア塗装をすれば、長期間クリアなヘッドライトを保つことができますよ。