32年に渡って開催されたシビックワンメイクレース

現在では様々な車種で行われているワンメイクレースですが、きっかけになったのは『シビックワンメイクレース』です。1981年から始まったシビックワンメイクレースは、ホンダのバックアップを受けながら2013年まで32年に渡って開催され続けた歴史があります。多くの有名選手を輩出し、タイプRシリーズを生み出すきっかけにもなったシビックワンメイクレースを振り返ってみましょう。

ワンメイクレースの元祖がホンダ シビックレース
出典:http://www.hoa.jp/photogallery/index.html

前座レースからメインレースへと飛躍したシビックワンメイクレース

1981年から始まった当初のシビックワンメイクレースは鈴鹿サーキットを舞台としていました。

その後1983年には筑波・富士スピードウェイを舞台とした東日本シリーズ、西日本サーキットを舞台とした西日本シリーズが開催されて全国展開となりました。この頃のシビックは2代目、SR型です。

1985年になるとAT型ワンダーシビックが導入されて、E-SR型と激しいバトルを展開。この年には鈴鹿サーキットレーシングスクールの前身となるシビックレーシングスクールが、元F1ドライバーの中嶋悟氏を講師に迎え開校されています。

1986年には仙台ハイランドを舞台とした東北シリーズも開催されて全国6シリーズ規模まで拡大。

1988年、EF3型グランドシビック登場でAT型ワンダーシビックと2車種混走へ。同年からF1日本GPのサポートレースとなる『F1シビックチャレンジカップレース』が開催されています。

1991年からは全国転戦のインターカップがスタート。飛躍的に増殖したワンメイクレースの中でも最もハイレベルなレースとして君臨しました。

1992年にEG6型スポーツシビックが導入開始、EF9型、EF3型との3車種混走状態に。1996年にEK4型が投入された後、1998年から登場したのがEK9型タイプRです。

2002年から2007年まではインテグラにワンメイクレースの座を譲りましたが、2008年にFD2型シビック導入によりシビックワンメイクレースが復活、スリックタイヤを履いた最速ワンメイクレースとして2013年まで続きました。

ワンメイクレース用ベース車両が市販されていたホンダシビックタイプR

ワンメイクレースの元祖がホンダ シビックレース
出典:http://www.honda.co.jp/

EK4型までは通常の市販車をベースとしていたシビックワンメイクレースですが、1997年に登場したEK9型シビックタイプRには通常市販車とは別にレースベース車が市販されていました。

レカロシートやアルミホイールを廉価版のシート、スチールホイールとして、パワーウインドー、SRSエアバッグ、ABSなどを除去。レース車両に変身させるときに交換必須なパーツは、全てコストダウンを図った市販車らしからぬスパルタンモデルでした。

シビックワンメイクレースのみならず、ジムカーナやダートトライアル、ラリーでも活躍したEK9型レースベース車ですが、ナンバー登録が可能だったため廉価版のタイプRとして走り屋の間で隠れたヒット車となり、多くのレースベース車が一般公道を走行するという珍しいモデルとなりました。

ワンメイクレースの元祖がホンダ シビックレース
出典:http://www.mugen-power.com/motorsports/mugenrc/

2007年に登場したFD2型タイプRでもワンメイクレースベース車両を発売。こちらはナンバー登録が不可のため公道走行はできませんでした。しかし無限がコンプリートしたMUGEN RCに使われているワンメイク車両用のECUや、ブレンボ製ブレーキがFD2型タイプRオーナーの間で話題となりました。ワンメイクレース参加者しか入手を許されない希少性と相まって、オークションなどでは高値で取引されています。

32年に渡って開催されたシビックワンメイクレースですが、現在では軽自動車のN-ONEを使ったN-ONE OWNER‘S CUPにバトンタッチして、ホンダのワンメイクレースは息絶えることなく継続しています。

ライター:「アンドロイド村上」
誰でも参加できたシビックワンメイクレースですが、スリックタイヤの装着により飛躍的にスピードが向上、プロドライバーでもなかなか勝つことができないハイレベルなレースへと進化していきました。そんなシビックワンメイクレースを32年開催して、現在でもN-ONEワンメイクレースを継続しているのは、レースを大切にするホンダならではのことですね。
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