高齢者が免許証を自主返納する方法・やり方を知りたい【特典】

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高齢者が免許証を自主返納する方法についての質問

父が高齢になったのに伴い車の運転に不安を抱くようになりました。

事故を起こす前に免許証を返納させたいのですが手続きはどこでするのですか?

 

警察署や運転免許センターで手続きができます。ただし返納をする本人が手続きをしなければなりません。

 

 

免許証の返納手続きは簡単だが本人が納得できるのかが問題

高齢者による交通事故が増えています。アクセルとブレーキの踏み間違いや道路の逆走など他人を巻き込み、かつ大事故に繋がりやすいのが高齢者が起こす事故の特徴です。高齢運転者がいる家族の多くは免許証を自主返納して車の運転を止めてもらいたいと思っていますが、なかなか本人が納得しないようです。

免許証の返納は警察署か免許センターで手続きする

免許証は道路交通法で返納義務が定められており、取り消しや失効、再交付後に紛失していた免許証が見つかったときなどは警察署や免許センターに返納することと決められています。今後車の運転をする必要がなくなった場合は自主的に返納することになりますが、これは高齢者に限らずどの年代の人でも可能です。

免許証の返納手続きは警察署か免許センターで行いますが、代理人による申請手続きは認められておらず、必ず返納をする本人が出向いて申請をしなければなりません。

高齢者が免許証を返納する際に問題となるのが、自主返納することに納得できるかということです。特にプライドの高い方は加齢による運動能力や判断力の低下を認めようとせず、家族がやっとのことで自主返納に向かわせたという話をよく聞きます。

交通手段が限られた地域に住んでいる方の自主返納も深刻な問題を抱えています。公共交通機関が発達していない地域で車を運転できなくなることは生活にかなりの支障が出るからです。

高齢者を持つ家族としては事故を起こす前に車の運転を止めてもらいたいのが本音ですが、様々な要因により自主返納が一筋縄でいかないのが現実です。

免許証を返納したら運転経歴証明書の発行が受けられる

運転免許証には本人確認書類(身分証明書)という役割があり、免許証を返納するとこれらの役目も失ってしまいます。そのため自主返納した人には『運転経歴証明書』が発行され、身分証明書や本人確認書類として使用することができます。運転経歴証明書は免許証を返納した日から5年以内なら申請可能です。

各都道府県では運転経歴証明書の提示による特典を設けています。買い物での割引や自宅までの無料配送、路線バスや電車の無料パスなど様々な特典があるので、お住まいの地域の自治体や役所に確認してみましょう。

運転免許証の自主返納は大変に勇気のいることです。本人の努力はもちろんですが、家族の協力なくして返納を実現することは難しそうです。


80代や90代の高齢者がハンドルを握る時代なので、ひと昔前では考えられない事故が多発するようになりました。人生の後半に大事故を起こして悲惨な余生を送ることがないように、自主返納という制度を一層進めていく必要がありそうです。